Mormoreto

2020年は、秋に降った雨が土壌に水分をもたらしてくれたことを特徴としました。対照的に、2021年の冬は、比較的降雨量が少なく穏やかな気温となりました。 春の始まりは冷涼で乾燥した気候となり、その後5月にまとまった雨が降りブドウ畑に水分を蓄えてくれました。 夏は雨が少なかったことからブドウ樹は適度なストレスを受け、その結果、豊かな色味と香りを持つブドウに育ちました。恵みとなる雨と丘陵の中腹から吹き込む風のおかげで、ブドウは驚くほど上品で素晴らしい状態で順調に成熟していきました。 ヴィンテージ2021は、ニポッツァーノの唯一無二な個性を存分に映し出すワインが誕生しました。この地に息吹くスピリトが、ダイナミックで活力に満ちたワインとして表現された豊かな一年であったといえます。

ワイン造りと熟成: ブドウ畑は南西向きの標高300ｍに位置し、砂質の土壌です。モルモレート用のブドウ畑では15kgのカゴを使用し手摘みで収穫されます。まずブドウ畑でふるいをかけ、さらにワイナリーで選別していきます。この細部までのこだわりが最高の品質を保証します。ヴィンテージ2021は、酸味が特に美しく素晴らしい状態で完熟しました。デキヴァージュのすぐ後にマロラティック発酵が起こりました。12月末からフランス製オーク材バリックで熟成させていき、オークによる自然のマイクロオクシジェネーションを最大限利用しながら18ヶ月間寝かせます。その後、瓶内熟成を行っていくことで、モルモレートが持つ上品さと力強さを引き出し調和させていきます。

オルガノレプティックノート: モルモレート2021は、紫色に反射する濃厚で輝くルビー色をしています。香りは躍動感がありながらも複雑で、フルーティーでフローラル、スパイシーさを兼ね備えています。ラズベリー、クロスグリ、ブルーベリー、野イチゴなどミックスベリーの香りが際立つ美しい構成のフルーティな香りに、熟したチェリーのニュアンスが淡く感じられます。次にペッパーやシナモンのスパイス香が続き、カカオやタバコ、軽くトーストしたドライフルーツのニュアンスが広がります。最後にブラックティーとコーヒーの香りを感じられます。口に含むとしっかりとしたボディにアロマ豊かで、余韻が長く続きます。タンニンは柔らかくシルキーです。フィニッシュは驚くほど長く、このワインの持つ濃厚さを存分に感じられる後口です。

利用可能なフォーマット: 750 ml、1.5L、3L、6L